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 Ai ジョン・レノンが見た日本
手嶌葵の「テルーの唄」を聴くと、
人混みの中でも泣いてしまうひとりで仙人ですこんばんわ。
前回お勧めしたヘッドホンATH-WS70が、
A&Vポータルサイト「ファイル・ウェブ」の、
2010年9月号売り上げランキングで同率1位に輝いておりました。

今頃は大勢の方々が耳の痛みに耐えながら音楽を楽しんでいることでしょう。

さて、私は先日「なんか違う気がした…」と酷評した、
ジョン・レノン・ミュージアムに再度行って参りました。
今回はTシャツも買いましたYO。Yeh!

そんな自分の発言に無責任な私が今回お勧めするのは、
「Ai ジョン・レノンが見た日本」でございます。
ジョン・レノンが日本滞在時に描いた日本語勉強イラスト集です。

ジョンがこんな風に日本語を勉強していたことは、
ジョン・レノン・ミュージアムではじめて知りました。
シャレのつもりでblogで語ったこともありましたが、
私が想像した以上にジョン・レノンは日本と日本語に深い関心があったようで、
この本の中身も彼らしいユーモアに溢れたものとなっております。

大きくITUMO(何故か"I"の上にロウソクの灯が点いている)と書いた下に、
朝食らしき3つの器にそれぞれ
"GOHAN" "MISO" "YASAI"と書き入れたイラストや、
地平線に伸びた一直線の車道の先に、
大きな目を閉じた人の首が突き出たイラストに、
SHITTEREBA SHITTE IRU HODO HANASHITAGARANAI
SHIRANAKEREBA SHIRANAI HODO HANASHITAGARU
と書いてあるイラストなど、とてもユーモラスで、
彼独自の世界観を感じることができます。
YOYAKU(SHITAI DESU)
Moshi moshi Hotel Bakka desuka?

"BAKA AIRLINE"

MUZU KASHii
TE DE ARUKU NO WA
MUZU KASHii DESU

BEKI DESU
BEKI DEWA ALiMASEN
TONDE MIRU BEKI DESU!
TOBU BEKI DEWA ARIMASEN!
ARUKU BEKI DESU!

NAN DEMO
SHITTE IRU KAO

konnichi no
KEIZAi WA
ii DESU NE?
KEIZAi WA
JIGOKU ZATA DESU NE?

なんじゃこりゃ?言葉のチョイスがヘン(笑

ここに紹介した以外にも、
日本独特の表現である「渋み」「わび」「さび」のイラストや、
日本滞在時にジョンが撮った写真も興味深いものがあります。
特に、その中の銀座山野楽器前の写真に驚きました。
私がジョン・レノンに熱狂し、
銀座で徘徊していた丁度同じ時期、
彼も同じ場所にいたなどと想像もしておりませんでしたから。

では、最後にご紹介するのは8章"Life's Lessons"(学んだこと)より。
mainichi umare kawarimasu
WE ARE BORN AGAIN EVERYDAY.

毎日生まれ変わるから言うことがコロコロ変わる、
ひとりで仙人でした。

| 02:09 | POETRY | comments(4) | - |
 Memories
キャッツ スペシャル・エディション
キャッツ スペシャル・エディション

なんか変な記事を書いちゃったときは、
何でもいいからすぐ更新!

ということで今回はアンドリュー・ロイド=ウェバーの「Cats」です。

食わず嫌いだった「Cats」ですが、
今年の夏ぐらいにこのDVDを買って観ました。
良かったです。感動しました。
元々オリジナルキャスト版の「Memories」の、
シングルは持っていたのですが(レコードね)、
やはり映像があったほうが良いです。

しかしまぁ出演者の方々はよく倒れませんね?
僕だったら1分でも、あんなに体を動かしたら死にます。
いや、死ぬ前にアキレス腱を切ったり骨を折ったりします。
プロっていうのは凄いです。
軽々と踊っているように見える所が凄いです。
みんな化け物だよ。化け猫。
本当はめちゃくちゃ大変なんだと思うけど。

このDVDは舞台版を再構成し、
オリジナルキャストのエレイン・ペイジを迎えて、
舞台とはまた違った作品に出来上がっている・・・と、
舞台版を観た事も無い私は偉そうに知ったかぶってます。
ほら、舞台だと役者の表情とかわかんないでしょ?

物悲しくて少し滑稽な老役者猫の「ガス」や、
鉄道猫の「スキンブルシャンクス」のシーンは、
何度観ても感動してしまいます。

「Cats」は、アメリカのミュージカルには無い、
「趣」と「物悲しさ」と「ユーモア」に溢れた作品です。

・・・・とか言って舞台は観た事無いけど。

| 02:02 | POETRY | comments(0) | trackbacks(0) |
 こころ
萩原朔太郎詩集
萩原朔太郎詩集
萩原 朔太郎

十年以上前、朔太郎や井伏鱒二を手本に、
『遠い影』というタイトルの曲を作ったことがありました。
特に朔太郎の『こころ』という詩に感動し、
そこから『あぢさゐ』という単語まで拝借したりして・・・、
あ、今風に言うとインスパイアっていうの?
…とか、ここまでは、どーでもいい話なんですけど。

この夏公開予定スタジオジブリ制作長編アニメーション、
『ゲド戦記』の挿入歌『テルーの唄』は、
監督の宮崎吾朗氏が、やはり朔太郎の『こころ』を参考にして書いたそうです。

この映画も、やはりお客さんを沢山集めることでしょうが、
挿入歌がもたらす反響は想像以上のものになることでしょう。

   こころ     萩原朔太郎

 こころをばなににたとへん
 こころはあぢさゐの花
 ももいろに咲く日はあれど
 うすむらさきの思ひ出ばかりはせんなくて。

 こころはまた夕闇の園生のふきあげ
 音なき音のあゆむひびきに
 こころはひとつによりて悲しめども
 かなしめどもあるかひなしや
 ああこのこころをばなににたとへん。

 こころは二人の旅びと
 されど道づれのたえて物言ふことなければ
 わがこころはいつもかくさびしきなり。


| 07:43 | POETRY | comments(2) | trackbacks(0) |
 まざあ・ぐうす
マザー・グース (1)
マザー・グース (1)
谷川 俊太郎, 和田 誠
  Cry, baby, cry,
Put your finger in your eye
And tell your mother it wasn't I.
 
  なけなけ

なけなけ、赤ちゃん、
眼玉にお指をつっこみな。
そしてお母さんへ行ったらば、
あれはぼうやじゃないとおいい。

和訳は北原白秋訳『まざあ・ぐうす』より引用しております。

前にも何度か此所で語っておりましたが、
マーザー・グースを知るとルイス・キャロルやビートルズ、
くまのプーさんやメリー・ポピンズ等の謎が少し解けます。

韻を踏むことで生まれる、おかしくも残酷な詩
でも深い意味は無し(笑)

| 01:25 | POETRY | comments(0) | trackbacks(0) |
 初戀
若菜集
若菜集
島崎 藤村
   初戀

まだあげ初めし前髮の
林檎のもとに見えしとき
前にさしたる花櫛の
花ある君と思ひけり

やさしく白き手をのべて
林檎をわれにあたへしは
薄紅の秋の實に
人こひ初めしはじめなり

わがこゝろなきためいきの
その髮の毛にかゝるとき
たのしき戀の盃を
君が情に酌みしかな

林檎畑の樹の下に
おのづからなる細道は
誰が踏みそめしかたみぞと
問ひたまふこそうれしけれ

恋は戀と書くと今回初めて知りました。
(↑漢字が苦手な人)

小学生の頃の『寿下無』から現在まで、
沢山の詩や短歌等を暗記しました。
今まで人生の何の役にも立っていないようですが・・、
おっ!今、ほんのちょっぴり役立ってますねぇ(笑)

まだあけ゜そめしまえか゜みの
りんこ゜のもとにみえしとき
まえにさしたるはなく゜しの
はなあるきみとおもひけり

声に出して読みたい日本語の『鼻濁音』(笑)

| 03:09 | POETRY | comments(0) | trackbacks(0) |
 宮沢賢治
宮沢賢治
   ぬすびと

青じろい骸骨星座のよあけがた
凍えた泥の乱反射をわたり
店さきにひとつ置かれた
提婆のかめをぬすんだもの
にはかにもその長く黒い脚をやめ
二つの耳に二つの手をあて
電線のオルゴールを聴く

宮沢賢治ほど、日本人の心に染み付いた作家は、
他にいないのではないでしょうか。

賢治の文章を読むと、
まるで現実に体験しているかのように、
香りや情景が溢れんばかりに沸き立ちます。

岩井俊二の『打ち上げ花火、下から見るか?横から見るか?』や、
スタジオ・ジブリ作品『平成タヌキ合戦ポンポコ』等、
賢治作品を引用した作品に触れる機会もとても多く感じられます。

夜、電車に乗って外を眺めると、
獅子座やオリオン座がまるでプラネタリウムのように、
夜空に描かれている…そんな夢をよく見ます。
それは多分、賢治作品の影響でしょう。

遥か遠い昔体験した想い出の様に、
遺伝子に組み込まれた記憶の様に、
宮沢賢治作品はいつまでも、
日本人の心に刻まれてゆくのでしょう。

| 11:22 | POETRY | comments(0) | trackbacks(0) |
 サーカス
山羊の歌
山羊の歌
中原 中也


  サーカス

幾時代かがありまして
  茶色い戦争ありました

幾時代かがありまして
  冬は疾風吹きました

幾時代かがありまして
  今夜此処での一と殷盛り
    今夜此処での一と殷盛り

サーカス小屋は高い梁
  そこに一つのブランコだ
見えるともないブランコだ

頭倒さに手を垂れて
  汚れ木綿の屋蓋のもと
ゆあーん ゆよーん ゆやゆよん

それの近くの白い灯が
  安値いリボンと息を吐き

観客様はみな鰯
  咽喉が鳴ります牡蠣殻と
ゆあーん ゆよーん ゆやゆよん

屋外は真ッ闇 闇の闇
夜は刧々と更けまする
落下傘奴のノスタルヂアと
ゆあーん ゆよーん ゆやゆよん

というわけで、今回は中原中也です。

汚れつちまつた悲しみに
今日も小雪の降りかかる
・・・って…キザな人ですな(笑)
モテたそうです、そりゃそうでしょう。

吉井和哉(よしいろびんそん)の時にも言いましたが、
僕は寂しさとユーモアの同居した世界が好きです。

『旅のサーカス』という歌を作った背景に、
この詩があったことは…言うまでもありませんね。

| 01:00 | POETRY | comments(0) | trackbacks(0) |
 君死にたまふことなかれ


POETRYというカテゴリーを使い、
好きな詩や詠について語ろうと思っているのですが、
当然ながら著作権を無視するわけにはいきません。

そこで、著作権の切れたものを中心に、
自分の感じたことをつれづれなるままに、
書き綴っていきたいと思います。

今回は
与謝野晶子の『君死にたまふことなかれ』です。
 君死にたまふことなかれ
(旅順の攻囲軍にある弟宗七を歎きて)

ああ、弟よ、君を泣く、
君死にたまふことなかれ。
末に生れし君なれば
親のなさけは勝りしも、
親は刄をにぎらせて
人を殺せと教へしや、
人を殺して死ねよとて
廿四までを育てしや。

堺の街のあきびとの
老舗を誇るあるじにて、
親の名を継ぐ君なれば、
君死にたまふことなかれ。
旅順の城はほろぶとも、
ほろびずとても、何事ぞ、
君は知らじな、あきびとの
家の習ひに無きことを。

君死にたまふことなかれ。
すめらみことは、戦ひに
おほみづからは出でまさね、
互に人の血を流し、
獣の道に死ねよとは、
死ぬるを人の誉れとは、
おほみこころの深ければ、
もとより如何で思されん。

ああ、弟よ、戦ひに
君死にたまふことなかれ。
過ぎにし秋を父君に
おくれたまへる母君は、
歎きのなかに、いたましく、
我子を召され、家を守り、
安しと聞ける大御代も
母の白髪は増さりゆく。

暖簾のかげに伏して泣く
あえかに若き新妻を
君忘るるや、思へるや。
十月も添はで別れたる
少女ごころを思ひみよ。
この世ひとりの君ならで
ああまた誰を頼むべき。
君死にたまふことなかれ。

同名の曲を作ったことがありました・・・。

現代の日本人である僕らには絵空事に感じたり、
ちょっとヒかれる気もする『反戦』というテーマですが(笑)
たとえどんな風に思われようとも、
言っておかなければいけないことはあります。

誰しもが持っている小さな嫉妬心や劣等感。
理解できないことを否定する利己的な考え。
他者を考えずに自立した生き方を望むエゴ。
そんな人間の小さな怯えや欲望が、
やがて大きな固まりとなったもの、
それが戦争になるのだと僕は思います。

人間が自立し独立した生活をおくる為に本当に必要なもの。
それは他者との繋がりを今よりもっと深く、
考えながら生きるということなのではないでしょうか?

*作品を引用するにあたり、
 『青空文庫』www.aozora.gr.jpを利用させて頂いております。

| 10:51 | POETRY | comments(0) | trackbacks(0) |
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