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 KUBO/クボ 二本の弦の秘密

 

折り紙

木版画

侍映画

ストップモーションアニメ

While My Guitar Gently Weeps

レジーナ・スペクター

シャーリーズ・セロン

マシュー・マコノヒー

なにこれ?僕のために創ってくれたの?(笑)

 

公開を心待ちにしていた映画"Kubo & The Two Strings"は、

今のところ吹き替え版と日本語版を1回づつ見ました。

 

今回は『コラライン』の時が嘘のよう。

配給会社も驚くほど口コミが広がり、

Twitterで『この世界の片隅に』を引き合いに出す人も多数現れ、

新宿バルト9は休日満席。

昨日僕が見たシアタス調布での吹き替え版では、

上映後に観客から拍手が沸き起こるほど!

僕は心の中で『でしょ?でしょ?』と(笑)

 


 

今回は日本が舞台なので、

日本語版もとても良かったです。

 

英語だと気になるところも多少ありました。

やっぱ"Mother"じゃなくて「母上」、

"Moon King"じゃなくて「月の帝」の方がいい。

"If you must blink, do it now"よりも、

「まばたきすら してはならぬ」だとしっくりくる。

 

それだけ日本が描けていたということです。

でも日本語版はレジーナ版のエンディング曲が、

日本版に完全に差し替えられていたので字幕版も必見です!

 

 


 

LAIKA作品の映像が凄いのは知っていましたし、

今回も期待はしておりましたが、

「クボ」はストーリーが素晴らしかった。

 

ハリウッド映画に多い展開で、

序盤で主人公の愛する人が殺され、

最初はクヨクヨしてるけど、

ラストは悪者を高所から突き落として、

「イェ〜〜〜〜〜〜ィ!!」ってアレ、

ないよね〜っ(笑)

 

まぁ「アリに決まってんじゃん!」って人が沢山いるから、

同じような映画が山ほど制作されるんだろうけど、

僕はいつも「んなワケねーっ!」って思ってる。

 

人は何故、苦しみや悲しみや憎しみを越え、

『物語』を創り、語り継ぐのか?

映画『KUBO/クボ 二本の弦の秘密』は、

美しい映像と豊かな音で、

優しく語りかけてくれます。

 

この映画もやはり必見!なのです。

まばたきすら、してはならぬ!なのです。

 

 

 

 

 


| 02:53 | MOVIE | comments(0) | - |
 『この世界の片隅に』海外渡航報告会
「この世界の片隅に」製作委員会,片渕 須直,こうの 史代
双葉社

侍の日常を描いた映画の制作を思い立ち、

様々な資料を徹底的に調べてみたが、

侍が日常的にどんなことをしていたかを記した資料は、

全くというほどに無かった。

そんな時「ある村では百姓が侍を雇って野武士を撃退した」という記録に出会い、

あの『七人の侍』が創られたのだと、

黒澤明本人がインタビューで答えていたのを聞いたことがあります。

 


 

昨日11月18日(土)は西荻窪で行われた、

『この世界の片隅に』海外渡航報告会に行ってまいりました。

片渕監督は渡米中のため米国からSkypeでの参加。

監督本人も仰っておりましたが、

【海外上映を盛り上げるため片渕監督を現地に送り出したい】

という名のクラウドファンディング支援でありますので、

本懐を遂げたと胸を張れる報告会でございました。

 

いや…本当のことを申しますと、

なぜ自分が参加しようと決めた会場の時だけ、

監督が突然来なくなっちゃうんだよ〜ん!と、

己の不運を恨みました。一瞬。いや…ホントは数日(笑)

 

でも、9月に立川シネマツーで行われた、

『片渕監督生コメンタリー上映会』には参加できたので満足です!

 


 

『この世界の片隅に』を見た沢山の人が、

「100年先まで伝えたい」「世界中に届けたい」と感じました。

でも実はそれは日本人だけじゃ無かったことをこの報告会で知りました。

 

『この世界の片隅に』に感動した世界中の人々は、

ほとんど記録されずに忘れ去られてしまってきた、

本当の人間の歴史に気付くことができたのだと僕は思います。

 

虚々実々に彩られた「政」や「奇跡」こそ、

人間の歴史の極一部なのだ…と。

 

 

 

 

 

 

 


| 02:53 | MOVIE | comments(0) | - |
 みぎてのうた

この三連休は「この世界の片隅に (特装限定版) 」三昧です。

特典DISCはもちろんのこと、

本編もオリジナルとオーディオコメンタリーの、

【解説編】【キャスト編】で合計3回観ました。

何度見ても感動します。毎回異なる場所で感極まります。

僕にとってこの映画自体が「みぎてのうた」なのです。

次は日本語字幕で見ます。

 

この日のためにYAMAHAのフロントサラウンドシステムを購入。

想像通り映画館の音には遠く及ばなかったものの、

映画館に近い音響で鳴らせるような住処でもありませんし、

映画を観る最上の環境は…やはり映画館ということで。

 


 

現在放映中の倉本聰脚本のテレビドラマ「やすらぎの郷」、

一部では「まったくやすらげない郷」と呼ばれておりますが、

一週間録画したものを金曜の夜に纏めて見ています。

中学生から高校生の頃に読んだエッセイに書かれていた、

役者さんとの逸話や、知る人ぞ知る大物俳優の噂など、

『こんな話をテレビでして大丈夫なの?』という内容。

お化け騒動の女優さんって完全に入江たか子じゃん!(笑)

 


 

NHK朝ドラの「ひよっこ」も少しだけ見てます。

僕世代よりひとまわり上の世代のお話。

田舎から集団就職で東京に出てきて、

向島電機の同僚と一緒にカレーを食べるシーン…泣けた。

それから、お父ちゃんと女優の川本世津子と、

お母ちゃんとみねこが話し合う場面。

誰も悪くないのにって…これも泣けたぁ(笑)

 


 

この8月は親族の出棺で2回、棺の担ぎ手になりました。

お二人とも僕が大変お世話になった方でしたので、

不義理をしていた自分の情けなさを改めて痛感しました。

 

伯父さんのお葬式で従姉妹と実姉が話しているのを聞いて、

自分がまだ小学校にも行っていない頃のことを思い出しました。

あぁそうだ…西荻駅前の家に親戚3家族が、

一つ屋根の下に暮らしていた時期があったっけな…と。

 

まぁこんな感じで僕の子供時代は、

今や完全に風化して昔話になりつつあるということです。

 


 

映画「この世界の片隅に」クラウドファンディングの、

海外渡航報告会イベントのお知らせがあり、

東京で行われる5回のうち2回が西荻でした。

信じられない!なんたる偶然!なんたる縁!

 

僕が小さな子供の頃から抱えてきた深い闇のような部分が、

きっとこの日に解放されるのではないか…と、

淡い期待を抱きながら日々過ごしております。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


| 02:13 | MOVIE | comments(0) | - |
 Story of Your Life

前回の記事「エイリアンズ」を投稿した日の夕方、

映画「メッセージ」を観て、感動のラストに涙し、

翌日も突然思い出してウルウルしておりました(笑)

 

この映画自体「エイリアン」との話なので、

それだけでも奇遇だったのですが、

もっと深い部分でも縁を感じる映画でした。

上映館が数少なくなった今頃で申し訳ないのですが、

SF映画好きの私が胸を張ってお勧めいたします!

 

映画「この世界の片隅に」もそうでしたが、

この映画も観客をとても信頼した作りになっています。

つまり、情報量が多くて物語の展開が早い

 

言語と文字、時間と次元の関係など、

「細かい部分」を知れば知るほど、

この映画の深さは鮮明になりますが、

丁寧に説明をしなくても、

「伝わる人には必ず伝わる」のです。

だって過去の素晴らしいSF映画はみな、

人間の心を描いているから。

 

さて、僕の気持ちばっかり語っていても、

ナンノコッチャわけわからないので、

映画についてお話しいたします。

 

この映画の原作はテッド・チャンというSF作家の、

「あなたの人生の物語」(Story of Your Life)という短編小説。

名前からわかるように中国系のアメリカ人です。

文字や言語について細かく描かれているところから、

作者のルーツが伺えます。

 

主演はエイミー・アダムス。

ディズニーの『魔法にかけられて』で初めて見た時、

「なんで?」って思っちゃったけれど、その後の出演作や、

非常に難しい演技を要求される本作に抜擢されてるということで、

この女優がいかに信頼され優れてるかが分かりました。

 

そのほか『ハートロッカー』のジェレミー・レナーとフォレスト・ウィテカー。

フォレスト・ウィテカーは出演数が多すぎて、

ハリウッドの田口トモロヲみたいな感じになってきました。

 

さて、あらすじ。

突如地上に降り立った、巨大な球体型宇宙船。謎の知的生命体と意志の疎通をはかるために軍に雇われた言語学者のルイーズ(エイミー・アダムス)は、“彼ら”が人類に<何>を伝えようとしているのかを探っていく。

いや〜ぁこれ以上は無理。実際に見て!

 

でも、このまま記事を締めてしまったら、

僕のフラストレーションが溜まりますので、

ここから先は、この映画の感想を記載します。

ネタバレが嫌な人は映画を見てから読んでください。

 


 

映画を見た次の日だったか、

この春に生まれたと思われる鳩が川を見ている姿を見たんですね。

いやぁ〜奴は何を考えているのだろう…なんて一瞬思ったけど、

全く何も考えてませんよね、だって言葉を持ってないんだから。

何か感じてはいるでしょうけれど、

人間と同じように自分の過去と将来のことや、

夢や死について思いを馳せたりはしない。

言葉を持った人間が何かを考えているように感じているだけ。

 

「世の中にインターネットがなかったらどうなると思う?」と、

6歳の子が母親に尋ねた話が最近話題になりましたが、

知識や道具は手に入れた瞬間、世界が広がると同時に、

その代償も増えます。言葉も同じです。

 

未知の世界に一歩足を踏み入れた瞬間、

もう後戻りはできない。

深い悲しみと重い十字架を背負うことになっても。

 

永遠に感じる一瞬が、そこにあるから。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


| 01:47 | MOVIE | comments(0) | - |
 LA LA LAND

みなさま"LA LA LAND"ご覧いただけましたでしょうか。

『この世界の片隅に』と『ラ・ラ・ランド』は、

絶対に映画館で見なければいけない映画ですので、

必ず見てください!必ず!

 

昨今はSNSの普及によって、

公開・発売前のネタバレが問題になっております。

宣伝・広告の方法は今まで以上に注意が必要になった気がします。

しかし、内容や見どころを多少披露しなければ、

宣伝できないというジレンマ。

僕のような「おしゃべり人間」は今後、

十分気をつけなければいけませんな。

 

だから・・・今回も映画の内容は全く語らないヨ!

『この世界の片隅に』と『ラ・ラ・ランド』は、

映画館で見ないと絶対に損するよ!

素晴らしいサントラも聴いてくださいYO!

 

てな訳で明日は待ちに待った「Nintendo Switch」、

「ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド」の発売日です!

2ヶ月前からワクワクしてたら、あっという間に発売日だ!

阿呆みたいにamiiboも纏めて買っちゃったんだよね。

 

発売を待ちきれない私は毎日YouTubeで、

1月13日に日本でに行われた「Nintendo Switch プレゼンテーション」の、

海外リアクション動画を見ておりました。

プレゼンは僕もリアルタイムで見ていたのですが、

地球の裏側でこんなことになっているとは…。

 

アメリカでは深夜から早朝にかけて、

ヨーロッパは、ほぼド深夜だったにもかかわらず、

世界中のgeek&nerd達が奇声を上げていたとは、

全く予想もしておりませんでした。

日本の会場は全く盛り上がってなかったからね。

てか会場は超シラケてましたよ(笑)

 

多分、あのプレゼン全てが日本向けではなかったのです、

任天堂は世界を見て知っていたのです。

 

プレゼンテーションの最後にAppleをパクって"One More Thing"と紹介され、

世界中のゲームファンが叫び、震え、泣いた、ゼルダの最新トレーラー。

これこそ世界のトップを狙おうとしている企業の戦略だったのです。

やっぱすげーよ任天堂。

 

僕はゼルダのリアクション動画を世界一見た男だと思います。

その証拠に米語スラングを沢山覚えました(笑)

"Goose bumps"を"Chill bumps"と言ったりするのとか。

「とりはだ」と「さぶいぼ」みたいな感じ。

 

海外のユーチューバーで流行ってんだね「リアクション動画」って。

何故かみんな同じような椅子に座ってんのな。

中にはギャーギャ騒いで親父に怒鳴られてる奴とか、

女の子2人で騒いで「ソーリーグラマー」なんて謝ってたり、

外でニワトリとか犬とかが騒いでるのとか、

あぁ…やっぱ世界は広いなーって(笑)

 

よく日本映画の宣伝なんかで試写会のお客さん写して、

やれ「泣ける」だの「○○サイコー!」みたいなヤラセCMあるじゃん。

あれ最低だよねー。それに比べて欧米人のリアクション最高。

こっちまで嬉しくなるし刺激される。

迷ってたけど、これ見てスイッチ買うことにしたもんね(笑)

新しい広告のお手本になると思う。

 

 

 

 

 

結局、何が言いたかったかというと、

日本での『ラ・ラ・ランド』の宣伝は酷かったね…ってことです(笑)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


| 00:44 | MOVIE | comments(0) | - |
 雨月物語

2016年を総括して語りたいと思っていましたが、

最後の最後まで色々と気の抜けない1年で、

とうとう大晦日になってしまいました。

 

振り返ると今年は僕にとって誠に盛り沢山な1年でした。

  • 電子ピアノ購入
  • 国立新美術館での「大原美術館コレクション」
  • 映画『リップヴァンウィンクルの花嫁』
  • TVドラマ『重版出来!』
  • 「TOKYO M.A.P.S」
  • 27インチiMac購入
  • Joan Osborneライブ
  • 引越
  • 大型テレビ購入
  • TVドラマ『逃げるは恥だが役に立つ』
  • TVアニメ『3月のライオン』
  • ボブ・ディランのノーベル文学賞受賞
  • そして映画『この世界の片隅に』

blogがあると振り返りやすいとはいえ、

僕には珍しく書ききれないほど様々な出来事が起き、

なるべく買わないと誓ったCDも結構買っちゃいました。

 

Twitterで『重版出来!』の野木さんのフォローをしていたため、

第一話から見ていた『逃げるは恥だが役に立つ』が、

こんなに話題になるとは…。

 

『逃げ恥』については、

また機会があったら語りたいと思っていますが、

このblogの嵐の映画『黄色い涙』話の中で、

SAKEROCKの話をしてから9年。

浜野謙太も星野源も今や大ブレーク!

僕から細野さんやガッキーを奪った星野源の好感度がこれ以上、

上がらないことを祈るのみです(笑)

 

ディランのノーベル賞受賞については、

めんどくさい話だからあまりしたくなかったのですが、

簡単に一言だけ言わせていただきます。

ディランを『風に吹かれて』で全てを語ろうとするのは、

めちゃくちゃ無理があるでしょ。

日本は毎回オリンピック並みに大騒ぎするけど、

そんなにすごいの?ノーベル賞って(笑)

 

TVアニメ「3月のライオン」については、

多分…来年語ります。

 

そして盛り沢山の一年の最後の最後に『この世界の片隅に』

 

先日、母と弟を強引に連れ出し3回目を見て参りましたが、

年が明けて早々にまた見に行きたいと思っております。

いやしかし…僕の周りで見た人が少ない!

これだけ僕が大騒ぎしているのに、

…大騒ぎするからか?(笑)

 

そんなこんなで12月は『この世界の片隅に』一色。

現在募集中のクラウドファンディングに参加し、

原作本や映画パンフ、サントラはもちろんのこと、

映画公式ガイドブックや公式アートブック、

2017年カレンダーまで買っちゃいました。

いやもうホントみなさん是非今、映画館で見てください。

片淵監督に完全版を作らせてあげた〜い!

 

今まで参考程度にしか見ていなかった「映画.COM」

『この世界の片隅に』レビューに、

極端に評価が低いものを見つけたため、

慌てて会員登録!即座に星5評価!(笑)

 

酷いのは『この世界の片隅に』を低評価した人が、

他には何の映画も評価していないってこと。

何?嫌がらせ?意味不明なんですけど?(笑)

ということで、僕はそれではいかんということで、

映画をチエック&星付けし始めました。

 

星付けにこのblogが大変役に立ちましたが、

逆にここで話題にしなかった映画が問題です。

例えば「俺たちに明日はない」とか「スティング」とか、

うっかり忘れちゃってる名作の数々。

(今この2つに「レインマン」を加えて星付けしてきました)

昨日は片渕監督の映画「つぐない」の話をしているのを聞いて、

「あぁ『つぐない』も良かったなぁ…」と星付け。

僕の場合は星4〜5しかつけないので、

レビュー/評価にはなっておりませんが。

 

それよりもプロフィールに記載する『生涯ベスト5』

これには困った。5作品かよ!って。せめて10でしょ。

1個は『この世界の片隅に』がマストなわけですから、

あと4つしか残ってない。マジか〜ぁ!

 

しかし、これは必ず!と思った作品、

それが溝口健二監督作品『雨月物語』です。

ここでblogタイトルの作品がやっと出てきましたね(笑)

 

映画.COMで作品や監督をチェックすると、

関連した記事があると教えてくれる機能があり、

今年10月に4Kデジタル復元版の『雨月物語』が、

東京国際映画祭でお披露目されたニュースを知りました。

なんとフィルムはマーティン・スコセッシが所有していたのだとか、

(あの人どんだけ映画マニアなんだ…)

上映会のトークショーでは大友啓史監督が語ったとか。

めちゃくちゃ嬉しいニュースで僕も早く見て見たい!

映画館でやってくれないかなぁ…。

 

来年は早々にスコセッシ監督の「沈黙 サイレンス」と、

『セッション』のデイミアン・チャゼル監督作品、

ミュージカル映画『ラ・ラ・ランド』が公開されます。

いやーぁ楽しみ!いやほんと楽しみ!映画最高!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


| 07:12 | MOVIE | comments(0) | - |
 この世界の片隅に

先月、Twitterで「この世界の片隅に」という、

アニメーション映画が公開されていることを知りました。

自分で多少避けていたというのもありますが、

物語の舞台が広島の呉であること以外、

映画館で映画を見るまで他の人の感想やトレーラーすら見ず、

前知識はほぼゼロで観れたことは、とても良かったと思います。

 

僕の父親は戦時中に海軍に志願し、予科練に行き、

最後は回天に志願した人間です。

父の一番上の兄は戦死しておりますが、

戦艦大和にも乗っていたと聞いています。

そのため、僕は前々から「呉」がどんな街だったのか、

それなりに知っておりましたので、

この映画に大変興味を持ちました。

 

さて、この映画が間違って伝わってはいけませんし、

まだ観ていない人が、いらぬ先入観を持ってもいけませんので、

ここからは、この映画の持つ沢山の魅力の中から、

なるべく迷惑がかからない程度で、

僕が感じた素晴らしい部分を語りたいと思います。

 

原作はこうの史代さんの同名漫画「この世界の片隅に」

監督はアノ怪物「宮崎駿」に、

唯一口喧嘩で負けないと呼ばれた男(笑)片渕須直監督です。

NHKの「花は咲く」アニメPV製作紹介番組で、

このお二人のタッグに出会っていたことに、

後になって気づきました。

 

今年話題になった邦画はいくつもありますが、

この映画を見る前、僕は邦画の気になる点をTwitterでつぶやきました。

「モブが酷い。殆どの日本映画に登場する群衆の描き方は、いつも酷い」と。

なぜ群衆の描きかたに拘るべきなのか。

それは観衆にリアリティーを感じさせるためです。

 

昨今「事実に基づいた物語です」という、

映画の宣伝文句を多々目にしますが、

あれを見るたびに僕は呆れます。

物語はというものは殆どが架空の話であり、

かつ事実に基づいた話でもあるからです。

 

情報社会の現代、映画や音楽や物語を見聞きした人々が、

現実味を持って受け入れられるか否かは、

創る側がどんな風にリアリティーに拘るかにかかっています。

 

普通なら動かない絵を何枚も描いて動かしたり、

ありもしない怪物や事件に現実味を持たせるには、

とても大変な技術や労力が要求されることは知っています。

しかし、受け取る側が「ただの作り話だ」と感じた瞬間に、

一瞬にして作品は死んでしまうのではないでしょうか。

全く勿体無い話です。

 

「この世界の片隅に」を創った方々も、

僕と同じ戦争を知らない戦後生まれの人達ですが、

この映画の持つリアリティーには、

筆舌に尽くしがたい力強さがあります。

所謂「モブ」と呼ばれる人々にも目を向けて描かれたことが、

この映画の素晴らしさのひとつであることは間違いありません。

 

冒頭に流れるコトリンゴさんの歌う「悲しくてやりきれない」

僕ら昭和世代とは違い、この元曲を知らない世代の人は、

いきなりこの曲で涙腺が緩むんだそうな。

僕はこの映画を見て涙は出ませんでしたが、

猛烈に感動し、見終わった映画館で、

万感の拍手を送りたい気持ちに満ち溢れました。

 

余談ですが、

最初に言った通り僕は予備知識なしで見に行ったため、

Twitterで「未来に残り続ける日本映画の名作です」とか、
「僕が今まで見たアニメ映画の中でも、

 群を抜いて堂々の第1位です」とか呟いちゃったんですが、

もっと前から沢山の人たちが同じようなこと言ってたことを後から知り、

今、結構恥ずかしいです。

すごい映画見つけたぁ!みたいで。あほ。

 

くどいようですが、

今回は映画のオフィシャルサイトにもリンクしませんし、

トレーラーや主題歌も貼り付けません。

先入観は持たずに見てください。

 

いや、なんでもいいから絶対に見なくてはいけない映画です。

 

 

 

 


| 14:20 | MOVIE | comments(0) | - |
 リップヴァンウィンクルの花嫁

相変わらずいつも不幸な弟が大病を患いました。
一応、手術は問題無く終わり10日程度で退院したのですが、
3日も経たずに再入院。
君は、いつもついてないよね…。

弟が入院した病院は父親の出身高校の前で、
僕の職場から自転車で5分程度の場所。
自分では生まれ育った西荻窪から、
少しづつ足を伸ばしているつもりでしたが、
結局、全く離れてませんでした。

偶然、弟の入院先の病院の隣の公園で、
先日「西荻 Lovers Fes」というお祭りが、
開催されておりました。

僕が子供の頃から西荻は地方の方が多く移り住んでおり、
緑も多くて、東京にしては敷居の低い土地だったと思います。
駅前の商店街に面した僕の部屋を友達が羨ましがっていましたが、
僕は今でも何が良かったのかわかりません。

生まれ育った町に対して、
近親憎悪に近い感情が湧くのはつきものですが、
そこに移り住むことになった人たちが、
「良い町」と言ってくれるなんて、
とてもありがたいことですよね。
 



さて、前置きが長くなりましたが、
本日は岩井俊二監督の小説「リップヴァンウィンクルの花嫁」。
僕はまだ読んでおりませんが、映画は昨日見てまいりました。
見ていない方もいらしゃると思いますし、
検索でたどり着いちゃう人もいるかもしれないので、
内容についてはあまり語りませんのでご心配なく。

お昼の情報番組でこの作品が紹介された時、
「SNSで知り合った男性と結婚する」という物語のあらすじに触れ、
出演者の若い女性たちが怪訝な顔し、
口々に「有り得ない」と、

嫌悪感をあらわにしているのを見て呆れました

世界を見渡して考えれば、日本には貧富の差や格差なんて、
無いに等しいのかもしれません。
けれどもちょっと見回せば、暗くて深い闇に落ち、
必死に抜け出したいと願っている人たちが、
沢山いることに気付く筈です。

この物語の主人公の七海は「ささやかな幸せ」が欲しかったのでしょう。
結婚式に呼べる友達もなく、両親も離婚している七海に比べ、
一般的に恵まれた育ちで高校教師をしている、
拍子抜けするほど簡単にSNSで手に入った夫。
空虚で居心地の悪い結婚式。
物語の始まりは、そんな風に幕を開けます。

岩井俊二監督作品は好きでほとんど見ておりますが、
涙を流した作品は初めてかもしれません。

僕は岩井監督や是枝監督と、ほぼ同世代の映画好き少年だったので、
二人の作品はスッと腑に落ちる部分が多い気がします。
あぁそれ、前から気になってたよね…とか、
このシーンはあの映画のあのシーンを彷彿させるよねーとか。
『花とアリス殺人事件』では黒沢明の『生きる』を
『リップヴァンウィンクルの花嫁』では、
チャップリンの『巴里の女性』を思い返しました。

主演の黒木華さんやCoccoちゃんはもちろんのこと、
綾野剛氏演じる「安室行舛(アムロ!行きまーす!)」が、
とても岩井俊二監督らしいと感じる登場人物で、
現代を象徴した存在に感じました。
一昔前だったら、他の監督だったら、
彼を単なる悪魔として描いたことでしょう。

日頃、映画の話のできる友達などは殆どいませんので、
もっともっとここでいろいろ沢山語りたいのだけれど、
こっ、これ以上は…言・え・な・い!
ネタバレしちまう!(笑)

みなさんぜひ見てくださいね!
いつまでも心に残る映画ですから!
仙人の超オススメです!














 


| 22:50 | MOVIE | comments(0) | - |
 Whiplash
Twitterで何度も呟いちゃいましたが、
映画『セッション』(原題:Whiplash)最高です。
水曜日の夜に見て、金曜日の夜も見ちゃいました。
2回目も鳥肌立つほど興奮しました。

デューク・エリントンもルイ・アームストロングも、
チャーリー・パーカーもバディ・リッチも、
スイングジャズもモダンジャズも、
ジャズに関して全く知識のない人が観ても、
十分楽しめる超娯楽作品・・・だと思います。
できれば予告編や評判も見ず、
予備知識なしで見て欲しいです。

・・・って、もう殆どロードショー公開終わってるけど(笑)

僕もあまりジャズは聴いてこなかったので、
チャーリー・パーカーのイメージは、
映画『バード』のフォレスト・ウィテカーです。
でも、この映画を見たおかげで、
大昔に買ったデューク・エリントンのCDを引っ張り出して、
(特に"Caravan")何度も聴いています。
僕がジャズに大興奮する時代が来るなんて、
予想もしてませんでしたよマジで。

脚本・監督のデミアン・チャゼルは、
この映画の製作当時まだ若干28歳。
彼が高校時代ジャズドラム打ち込んだ頃出会った、
厳格な教師との出会いが、
この映画を撮るきっかけになったとのこと。
監督曰く「いまだにトラウマ」なんだそうな。
僕もこどもの頃に能を教わった先生のことが、
今でも恐いです。トラウマです。
あ、あと習字の先生も。

トラウマになるような教師ってのは、
誰でも一度は出会っていると思います。
まぁ教師じゃなくても上司とか身内とか…。

誰かの言葉の暴力によってモヤモヤと湧き上がった、
不快な気分をあなたが今も引きずっているのなら、
是非この映画をご覧ください。

・・・いやぁ…途中で嫌になっちゃう可能性もありますが、
最後まで観て、明日からは気持ちを切り替えて、
明るい気分で、巧妙な仕返しをしましょう(笑)

それでは最後に…、
何で"Whiplash"が『セッション』になっちゃうの〜〜〜っ??(笑)









| 03:18 | MOVIE | comments(0) | - |
 "Do not go gentle into that good night"インターステラー
僕の永遠のヒーロー健さんが亡くなりました。
憧れの人物と同じように、
いつかは静かに消えてゆきたいなぁなどと思った矢先、
素晴らしい映画で素敵な詩に出会いました。

"Do not go gentle into that good night"

「おとなしく夜を迎えるな」

クリストファー・ノーランの新作『インターステラー』で引用された、
イギリスの詩人ディラン・トマスの詩です。

筒井康隆の「SF教室」、2001年宇宙の旅、猿の惑星、
禁断の惑星、ウェールズの宇宙戦争、スタートレック、
1980年にテレビで放送されたカール・セーガンの「コスモス (COSMOS)」
タルコフスキーの「惑星ソラリス」などなど、
『インターステラー』は僕の大好きな類のSF映画でした。
あ、エヴァにも、ちょっとだけ似てたかな。
久々に「もう一度映画館で見たい」と感じた映画です。
次は多分IMAXで見ますよ。

どこが良かったのか。
まずは宇宙や時間というものに対しての観念が、
自分が想像していたものにとても近かったから…というところから。

10代後半の頃、友達にこんな質問をしたことがありました。
「宇宙には果てがあるというけど、果ての向こう側には何があると思う?」
その約10年後に突然亡くなってしまった友達は、
そのとき彼の考えを聞かせてくれました。
偶然なのかもしれませんが、
僕の考えも彼の考え方によく似ていました。

何もない「無」の世界。
概念としてあったとしても、
どこまでいっても果てがない世界に生きている人間に、
それを理解しろと言われても無理としか言いようがないのだから。
それはどこか死生観のようなものに近いかもしれない。

ここからは、かなりネタバレを含みますので、
見ていない方は読まないほうがよろしいかと存じます。

ネットで読んだノーラン監督のインタビューで、
タルコフスキーの『鏡』に影響を受けたと言っていましたが、
映像の素晴らしさや俳優陣の好演も挙げておきたい良さです。
まず驚いたのはジョン・リスゴー…久々!
昔は嫌いだったアン・ハサウェイ…今は嫌いじゃないよ。
エクソシストのエレン・バースティン…懐かしい!
そして"The Tree of Life"のジェシカ・チャステイン!
僕はこの映画を見て、
『鏡』というよりも"The Tree of Life"を思い浮かべましたよ監督。
他にもアメリカン・ビューティーのウェス・ベントリーや、
ケイシー・アフレックとか…あのマン博士役の人とかね(笑

ワームホールやブラックホールの観念も良かった。
今までワームホールといえば、
スタートレックDS9のシスコ中佐で、
その名の通りワームって形態だったけれど、
この映画じゃ球体だって!やられた〜ぁ。
突入シーンはアレに似てた。
「行こうおばさん!父さんの行った道だ!父さんは帰ってきたよ!」
「よーし行こう竜の巣へ!」ってヤツに(笑)

それからあのシーン好きだなぁ…TARSCASEがブランドを助けに行くとこ。
※IMAXで見直したらTARSじゃなくてCASEでした。
黒澤明の『隠し砦の三悪人』で、
それまで武士らしいところを全く見せなかった三船敏郎が、
危機一髪になって初めて侍の姿を見せ、
刀を構えて馬にまたがり走るシーンを思い出しました。
活劇ってコレだよな!って感じ。
最初から最後まで戦いの連続じゃ全く面白くない。
緊張があるからこそ躍動が生きる!これぞ活劇!

さてさて、この映画で僕が一番惹かれたところ。
それは最近いつも考えていたことにつながります。

齢51にもなって僕はまだまだへなちょこです。
すぐにへこたれて遠い昔の過ちを思い出し、
昨日の失敗や怒りを悔いては、
ある言葉を念仏のように唱えます。
その言葉自体は誰にも教えませんが(笑)、
誰にでもそんなものがあるのではないかと思うのです。

たとえば「お母さん…」「お父さん…」とか、
好きな人やパートナーや子供の名前、
歌の一節や、それこそ本当の念仏など。
これは心の解放であると同時に、
大きな力を持った「思念」です。
この言葉と一緒に吐き出される「おもい」は、
良かれ悪かれ、とてつもない力を持っているのではないか。
最近の僕はそんなことを常に考えておりました。

以前ここでもお話しした、
時間は移動速度や重力によって伸び縮みするという相対性理論では、
時間の巻き戻しはできないことになっています。
しかし、この映画の中で「5次元の者」は、
時間や空間を自由に旅し、過去にも行けるのだと語られます。

「次元」自体をどう捉えるかによって様々ではありますが、
4次元が立体+時間と定義した場合、
もう一つは何がプラスされて5次元になり、
時間を超えることができるのか…。

速度や重力によって長さが変わる時間。
もしかしたら思念も時間に影響を与えているのではないだろうか?
おもい(重い)って言うぐらいですからねぇ。
・・・お後がよろしいようで。







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